Explanation:words:extra

 エアロダンシングFに載ってないけど重要な用語をごく一部だけ補足。知ってなくても問題無いけど。



アドバースヨー (adverse yaw)
 大AOA時にロールのためにエルロンを動かした場合、上げ側のエルロンは主翼の陰に隠れるため、ロール軸の舵として利きにくくなってしまうので、結果として下げ側のエルロンの分だけ片側の空気抵抗のみが増加し、機首がむしろ下げ側のエルロンの方へと向いてしまう現象。
 この現象が起きると、ロールが正常に行えず、かえって逆方向へとロールや旋回を起こしてしまうことになる。

ガンデュエル (gun duel)
 ヘッドオン状態で互いに射程内にある時、同時に攻撃を行うこと。空戦専門の用語ではなく、陸戦(特に戦車戦)などでも使われる。本来は『銃での決闘』の意味。

嚮導機 (きょうどうき)
 編隊の基準となる機。英語だと『リーダー(leader)』だが、日本語ではリーダーと言うと『隊長』の意味もあり、また、必ずしも隊長機が嚮導機ではない場合もあるので、区別するために使う。列機の反対語。

ゴーアラウンド (go-around)
 着陸体勢や着陸のため進入状態が充分良好でない時、再度の進入試行のために上昇(旋回)すること。日本語では着陸復行と言う。

コブラロール (cobra roll)
 空戦機動の一種で、主に追尾してきた敵機をオーバーシュートさせるため、水平飛行状態から急上昇して減速し、(レッドアウトを防ぐために)1/2ロールしてから引き起こして降下に移る。続けてオーバーシュートさせた敵機の
リーサルコーンに入るために、引き起こした後にさらに1/2ロールし、元の高度まで降下した時点で引き起こす場合も含む。

シャンデル (chandelle)
 スパイラルクライムの一種で、旋回とインメルマン・ターンの中間の機動。約1/8ロール(45度バンク)した状態から機首を上げ、開始時と終了時で方位が180度変わるまで斜め宙返りをする。

スパイラルクライム (spiral climb)
 旋回上昇。物価暴騰という意味もある。

スライスバック / スライスターン (slice back / slice turn)
 スパイラルダイブの一種で、旋回とスプリットSの中間の機動。約3/8ロール(135度バンク)した状態から機首を上げ、開始時と終了時で方位が180度変わるまで斜め逆宙返りをする。

テールスライド (tail slide)
 曲技飛行の一種で、垂直上昇のまま徐々に減速して空中に静止後、その姿勢のまま暫く機体後方へと高度を下げる状態。イーグルなどが得意とし、その後に機体上方向へと倒れるように反転して垂直降下するが、安定性の低い機種でこれを行おうとすると、回復不能な悪質なスピンに陥ったりもする。

巴戦 (ともえせん)
 2機が互いのリーサルコーンに位置しようとして、互いに同じ方向に旋回や宙返りなどの機動を繰り返す状態。

バフェット (buffet)
 低速、かつ、大AOAで飛行している時に、翼が部分的に失速し始め、それによる渦を伴った気流が尾翼に当たって振動を起こす現象。
 また、高速、小AOAで飛行していても、衝撃波によって境界層(機体表面のごく近くの、流体粘性によって空気の速度が対気速度より小さくなっている空気の層)が剥がれることによって低速飛行時の失速と同様に機体に振動を起こさせる場合も、同様にバフェットと呼ばれる。

フレア (flare)
 1.着地寸前にAOAを大きくし、降下速度を下げること。
 2.航空機が赤外線誘導ミサイルを被命中を避けるために投射する囮の発熱体。

ポップショット (pop shot)
 低空でミサイルを撃つ際に、地上障害物にミサイルが当たらないように機首をやや上に向けて発射すること。

リーサルコーン (lethal cone)
 機体後方の機体中心延長線上の30度以内、距離800m以内の円錐状の仮想空間。格闘戦においてはここに位置すると圧倒的に有利、位置されると圧倒的に不利となる。

列機 (れっき)
 嚮導機に従って編隊を組む機。嚮導機の反対語。



おまけ

おっぱいを揉む (おっぱいをもむ)
 エアブレーキを開くこと。かつて「時速60キロ程度で走る車から手を出して風圧を受けると、おっぱいの感触に似ている」というものが流行ったことから。


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