コストカット優先による、必然の不具合発生

 DC(ドリームキャスト)版PSO(ファンタシースターオンライン)においても、悪い意味でセガらしい「コストカット優先による、必然の不具合」が多発していた。既に他の記事において書いた部分も含めてソニックチームが実際に行った事を挙げておく。

 ネットワーク素人しかいないチームがネットワークゲームを開発するのにも関わらず、ネットワークに関する部分を専門の会社に外注するなどせず、コストカットのためにチーム内で行うことにした。
 結果、ネットワークの各種仕様自体を無視した物を作り上げ、数々の不具合を起こす事となった。

 サーバプログラムを作る上でコストカットを優先させるため、OSとしてLinuxを選択した。
 Linux自体が初心者には扱いづらい上に、それを使ってネットワーク初心者がネットワークゲームを作ろうとしたのだから、不具合が出るのも当然の事だろう。

 データベースは信頼性のおける既存の物ではなく、コストカットのために自作の脆弱な物を使用した。
 結果、サービスイン初日に壊れたのを始めとして、度々のサーバダウンの原因となった。

 新規ネットワークゲームのサービスインを行う場合は、新品のサーバと新品のHDDを使うのが普通であり、またそのHDDは最低でも信頼度の高いSCSI、普通はより信頼度の高いRAIDを使うべきものであるが、コストカットのために中古サーバ(と言うよりは、普通のPC/AT機)と中古HDD(しかも、信頼性の低いATA(※1))をサーバとした。
 そして、初日にHDDトラブルが発生したのを始め、度々の障害を起こした。にも関わらず、交換対処等された物もやはり同程度の中古品でしかなかった。

注記

※1
 URER(Unrecoverable Read Error Rate:修復不能リードエラー発生率)で見ると、SCSIのHDDが約100TBにつき1回なのに対して、ATAは約10TBにつき1回であり、信頼性は一桁違う事になる。これは、セクタに与えられているECC(Error Correcting Code:エラー訂正符号)のビット数が1ビット異なる事に起因しているが、HDDを複数組み合わせるRAIDにおいては、さらに信頼性に差が出る。  MTBF(Mean Time Between Failures:平均故障間隔)で見た場合も、SCSIが約100万時間であるのに対して、ATAは約40万時間であり、各段に信頼性が異なる。



 信頼性のためにコストをケチってはいけない部分のコストさえもカットし、結果としてユーザに対して最初から分かり切っていた被害を与えるセガ/ソニックチーム。
 彼らが守銭奴と呼ばれるのも当然と言えるだろう。


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